とあるリーマン建築家の書評ブログ

建築、デザイン、アート、ビジネスなどを中心に興味の赴くままに読んだ本を不定期でご紹介します。

「パパ1年目のお金の教科書」岩瀬大輔

この本の書評をほぼ書き上げたところでPCがフリーズしてしまい、泣く泣く初めから書き直しています。最近ノートパソコンの調子が悪くて本当にイライラする。。。

さて、本書はライフネット生命の社長の岩瀬大輔さんがパパ1年目くらいの読者を想定して書いたマネーリテラシーの入門書です。数年前に結婚して以来、それまで全く考えていなかった家計について自分がきちんとコントロールしなきゃいけないと思うようになりました。で、マネーリテラシーを高めるための本を割と集中的に読んでいます。

本書で気になった内容、共感した内容は以下の通りです。

体のメンテナンス費用はケチらない

まず、健康診断は必ず受けること。がん保険といっても保険ががんを治してくれるわけではない。保険会社の社長が言うと説得力があります。岩瀬さんは3か月に一度歯のメンテナンスのために歯医者に行き、ヨガやストレッチを生活に取り入れ、ジョギングをし、朝方の生活サイクルにして睡眠時間をきちんと確保しているといいます。

健康を害してしまうと、収入は減るわ治療費はかかるわ経済的にもダメージが大きいです。健康を維持することは重要なマネーリテラシーでもあるといえると思います。私も土曜日には約7kmのジョギングをし、日曜日にはジムで1時間強の筋トレをするのがルーティーンになりました。家でのお酒もほとんどやめ、Fitbitで睡眠時間や歩数、心拍数を把握するようにしています。特に面白いのが心拍数で、お酒を飲みすぎたり、疲れやストレスが溜まっていたりすると安静時心拍数が跳ね上がります。そういうときは意識的に休むようにしています。

幼い我が子に英語教育は必要か

筆者は海外で育ち、ハーバードまで出た国際派ですが、意外なことに子供の英語教育には疑問を持っているようです。所詮ツールなのだから、本人が行きたいと思ったときに留学をすれば必要に迫られて言葉なんていくらでもマスターできる、というスタンスです。実際、自分の周りでも海外赴任をした人はあっという間に言葉をマスターします。
先日、グーグルクロームの翻訳機能が凄いというので、海外のサイトを翻訳しながら読んでみました。ビルゲイツのブログ、MITメディアラボのHP、ボストンダイナミクス社のHP,CNNのHP、等々。あっという間にそれなりに読める日本語に翻訳されます。

翻訳機能はディープラーニングで日々進化していくでしょうから、英語が読めるというのはそれだけではあまり武器にならなくなってきそうです。むしろ、海外の文化に対する理解度とか、日本を平気で飛び出せるフットワークの軽さとか、そういうことのほうが重要なんじゃないかと読みながら思いました。

金利時代に保険で貯蓄はもったいない

これを保険会社の社長が言ってしまうところが好感が持てました。保険と貯蓄は分けて考えるという選択肢もあるのではないかと自ら言っています。というか、保険と貯蓄は分けて考えたほうが良いと私も思います。保険は最低限の内容に掛け捨てするのが一番いい。複雑になればなるほど保険会社の取り分がこっそり増えていくばかりです。

「保険というのは、現時点で十分な貯蓄がない人が、貯蓄と公的保険を補うためにあるものです。逆に言えば、お金持ちの人は個人向けの保険に入る意味があまりありません。」

 

奇をてらわず、良心的なアドバイスの詰まった良書です。

 

評価:★★★★(5段階評価)

 

パパ1年目のお金の教科書 (ちくま新書)

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