とあるリーマン建築家の書評ブログ

建築、デザイン、アート、ビジネスなどを中心に興味の赴くままに読んだ本を不定期でご紹介します。

「Airbnb story」リー・ギャラガー

ウーバーとともにシェアリングエコノミーの代表格として語られるエアビーアンドビーの創業物語です。チェスキー、ゲビア、プレジャージクの3人が、ひょんな事から立ち上げたエアビーアンドビーを世界的な企業にまで育て上げるプロセスをチェスキーはこのように語っています。

「崖から飛び降りて、落ちながら飛行機を組み立てるようなものだ。」

豪華なジャンボジェットを組み立てて、順風満帆に離陸している時間はなく、リスクを取り、不確定要素満載の中、とにかく飛ぶ勇気が必要なのだと思い知らされます。まるでステージをクリアすると新たな敵が登場するテレビゲームのように、エアビーが成長し、ステージを上っていく度に様々なトラブルや問題が発生します。セキュリティのトラブル、既存ホテル業界からの反発、法律との齟齬、膨れ上がる社員と企業理念の維持、それを彼らは必死でクリアしていく。

チェスキーは並外れた学習意欲を持ち、ザッカーバーグ、マイケルサイベル、ポールグレアム、ジョナサンアイブ、ウォーレンバフェット等錚々たるメンバーらに接触し、アドバイスを求め、大量の読書をし、あらゆることをメモし、学びながら走っているのが分かります。そしてすごい勢いで自分を世界的な企業の経営者に成長させていきます。

リスクを厭わない姿勢、スピード感、行動力、絶えず学ぶ姿勢。起業家には共通したポイントが揃っているのが分かります。

私もまだエアビーアンドビーで泊まった経験がないので、近いうちにチャレンジしてみたいと思っています。

 

評価:★★★★★(5段階評価)