とあるリーマン建築家の書評ブログ

建築、デザイン、アート、ビジネスなどを中心に興味の赴くままに読んだ本を不定期でご紹介します。

「描クえもん」佐藤秀峰

本との偶然の出会いも本屋の魅力 普段行く本屋とは違う本屋さんに行くと、普段は通らないジャンルの棚の前を通って意外な本に出会うことがあります。久しぶりに下北沢のビレッジバンガードに行ったら、面白そうな漫画があり、4冊も衝動買いしてしまいました…

「住宅」安藤忠雄

安藤忠雄が住宅について自作を通じて語った本です。安藤さんは巨匠建築家となった今もコンスタントに住宅の設計を続けているといいます。 割りに合わない住宅の設計 建築の設計料というのは総工費に対するパーセンテージで決まることが多いのですが、設計の…

「書庫を建てる」松原隆一郎 堀部安嗣

社会経済学者の松原隆一郎さんが建築家の堀部安嗣さんに書庫の設計を依頼し、完成するまでの経緯をまとめた共著です。 ヒューマンスケールの建築を丁寧に丁寧に 堀部安嗣さんはTOTOのギャラリー間で開催された個展を見て以来、興味を持っている建築家です。…

「東大から刑務所へ」堀江貴文 井川意高

ホリエモンと大王製紙前会長の井川意高が、東大や刑務所での体験について語り合った本です。井川氏は大王製紙の会長時代、子会社から借りた総額106億円をカジノで使うために借りて会社法違反で逮捕されたと言うツワモノ。 どちらも東大卒でありながら、品行…

「俺たちの明日」エレファントカシマシ

ロッキングオンがエレファントカシマシのボーカル宮本浩次のに行なったインタビューを1997年のものから2017年までまとめた上下巻です。 実は自分でも趣味でバンドらしきものをやっていて、ここ最近曲を作っていることもあり、頭のモードをミュージシャンモー…

「人生100年時代のお金の不安がなくなる話」竹中平蔵 出口治明

言わずと知れた竹中平蔵さんと出口治明さんが人生100年時代の生き方や経済について語り合う対談本です。 第1章は、まず、世界の変化に関する現状認識からスタートします。フィンテックの発達、現金から電子決済に日常の会計も移行しつつある世界のトレンドに…

「GA JAPAN 148 特集 小嶋一浩の手がかり」

デザインオリエンテッドな建築雑誌 日本の建築雑誌の中でも写真を中心とした紙面づくりでデザインを語るスタンスなのがこのGA JAPANです。写真家二川幸夫さんが創刊し、今は息子の二川由夫さんが後を継いでいます。 学生時代には建築雑誌をしょっちゅう買っ…

「都市は人なり 全記録」Chim↑Pom

チムポムが都市で遊んだ2つの展覧会の記録 アートユニット、チムポムが2016年に歌舞伎町の雑居ビルで行ったインスタレーション「また明日も観てくれるかな?」展と、2017年に高円寺のバラックで行なった「道が拓ける」展の文字どおり全記録です。残念ながら…

「縮小ニッポンの衝撃」NHKスペシャル取材班

グラフを見るだけでも価値のある本 2008年をピークに減少に転じた日本の人口。それが何を意味するのかをまとめた新書です。4ページ目に掲載されている人口予測のグラフを見るだけでも価値のある本だと思います。 日本の経済成長は人口増のおかげだった 1868…

「成功はゴミ箱の中に」レイ・クロック、ロバート・アンダーソン

柳井さんと孫さんが絶賛する男 マクドナルド創業者、レイ・クロックの自伝的ビジネス書です。序文をユニクロの柳井正さんが、あとがきをソフトバンクの孫正義さんが書き、さらに柳井さんと孫さんの対談まで巻末に収められており、柳井さんに至ってはこの本を…

「丹下健三と都市」豊川斎赫

最近の若手建築史家の中で丹下健三の研究でよく知られている人といえば豊川さんでしょう。 建築的不感症 建築の実務を初めて十数年、学生時代に比べると最新の建築雑誌を毎月食い入るように読み耽ることは少なくなりました。デザインのトレンドは5年、10年く…

「理系脳で考える」成毛眞

元日本マイクロソフト社長の成毛さんの本です。これからは理系脳の持ち主だけが生き残る時代だということで、理系脳の4条件を提示しています。 ①新しいものに興味がある ②刹那主義で未来志向 ③コミットの範囲が明確 ④コミュニケーションが合理的 読んでいる…

「笑福亭鶴瓶論」戸部田 誠

笑福亭鶴瓶さんがどんな芸人であるかをそのデビューの頃から掘り下げて分析した新書です。本書で取り上げられる鶴瓶さんの特徴をいくつかかいつまんでみると、 ・人見知り、時間見知り、場所見知りしない ・最高の状態でナメさせる男 ・落語家のイメージを壊…

「超・戦略的作家デビューマニュアル」五十嵐貴久

本当に具体的 作家になるための方法が本当に具体的に書いてあります、この本。毎年発表される芥川賞のニュースを観ていると、普通のサラリーマンや、引きこもりや、コンビニ店員をしながら小説を書き、受賞して一躍時の人になる姿に「自分でも何か書いてみよ…

「超・戦略的作家デビューマニュアル」五十嵐貴久

本当に具体的 作家になるための方法が本当に具体的に書いてあります、この本。毎年発表される芥川賞のニュースを観ていると、普通のサラリーマンや、引きこもりや、コンビニ店員をしながら小説を書き、受賞して一躍時の人になる姿に「自分でも何か書いてみよ…

「リーダーを目指す人の心得」コリン・パウエル

黒人として初めて米国陸軍で4つ星の対象まで上り詰め、史上最年少で統合参謀本部議長を務め、国務長官でもあったコリンパウエルのリーダー論です。 パウエルのルール13か条 1.なにごとも思うほどには悪くない。翌朝には状況が改善しているはずだ。 2.まず…

「Airbnb story」リー・ギャラガー

ウーバーとともにシェアリングエコノミーの代表格として語られるエアビーアンドビーの創業物語です。チェスキー、ゲビア、プレジャージクの3人が、ひょんな事から立ち上げたエアビーアンドビーを世界的な企業にまで育て上げるプロセスをチェスキーはこのよう…

「塑する思考」佐藤卓

日本を代表するグラフィックデザイナーの一人である佐藤卓さんが、デザインとは何かを愚直に追い求めた思考の奇跡をまとめた本です。 図版は少なく、佐藤さんのこれまでの仕事を知らない人には文章を読んだだけで何を言おうとしているのか全ては伝わりづらい…

「宝くじで1億円当たった人の末路」鈴木信行

日経ビジネスの副編集長がタイトルにもなっている「宝くじで1億円当たった人」や「事故物件を借りちゃった人」「子供を作らなかった人」「自分探しを続けた人」「8時間以上寝る人」等の末路をインタビューによって探った本です。 タイトルと編集の妙 これは…

「世界を動かす巨人たち〈経済人編〉池上彰

池上さんが持ち前のわかりやすい語り口で世界を動かす経営者たちを紹介した本です。紹介する経営者たちはこちら。 ジャック・マー(中国の楽天、「アリババ」の経営者)ルパートマードック(ウォール・ストリートジャーナルを買収したメディア王)ウォーレン…

「死ぬほど読書」丹羽宇一郎

元伊藤忠社長、丹羽宇一郎さんの読書論です。 本に代わるものはない ネットで簡単に情報が集まる時代。しかし、情報の信頼性の点で本の優位性はあると言います。「自分は何も知らない」と自覚し、専門家の言うことだからと鵜呑みにせず、自分の頭で考えなが…

「幸福の資本論」橘玲

超リアリストで金融小説や資産運用系の著作で知られる橘玲さん。今回は「幸福」というなかなか万人に通用する定義づけの難しそうなテーマに挑みます。 幸福の3つのインフラ「金融資産」「人的資本」「社会資本」 まず、幸福の3つのインフラとして「金融資産…

「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?」山口周

「なぜ○○は○○なのか?」っていうタイトルの本、多いですね。疑問を投げかけられると答えを知りたくなって本を手に取ってしまう→売れる っていうことなんでしょうか。 論理的・理性的な情報処理スキルの限界 世界トップクラスのアート・デザイン系の大学院大…

「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」若林正恭

文才のあるお笑い芸人は又吉だけじゃない オードリーの若林さんのキューバ旅行記です。前作「社会人大学人見知り学部卒業見込」の頃からすると1人でキューバ旅行をするまでに外向的になったのかと半ばその変化に驚きつつこの本を手に取りました。日本のお笑…

「筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方」Testrterone

マッチョ社長Teststeroneが説く栄養学 マッチョ社長でおなじみのTeststeroneさんによる食事にフォーカスした本です。元々ツイッターが面白かったのでフォローするようになり、「筋トレが最強のソリューションである」という本も面白かったので買ってみました…

「サピエンス全史」ユヴァル・ノア・ハラリ

タイトルに偽りなし 若きイスラエル人歴史家による、その名の通り我々サピエンスの全史です。なぜ世界史でも人類史でもなくサピエンス全史なのか、読んでみて分かりました。この歴史書は我々を「サピエンス」という哺乳類の一種であると科学的な視点で位置付…

「世界一訪れたい日本のつくりかた」デービッド・アトキンソン

見事なロジカルシンキング デービッド・アトキンソンさんの著作は「新・観光立国論」や「新・所得倍増論」等も大変面白かったので、この新作も手に取りました。 どの著作もそうなのですが、とにかくロジカル。徹底的にデータを集め、その因果関係を分析した…

「もがく建築家、理論を考える」T-ADS編

東京大学建築学専攻Advanced Design Studies の無料オンラインコースの内容をまとめ編集し直した建築家のレクチャー集です。 講師は隈研吾、磯崎新、香山壽夫、藤森照信、大野秀敏、妹島和世と日本建築界の大御所ばかり。そんなオンラインコースがあるのを知…

「3年後に結果を出すための最速成長」赤羽雄二

マッキンゼー出身のビジネスコンサルタントによるビジネス新書 マッキンゼー出身のビジネスコンサルタントが書いたこれからの時代の変化とその中でビジネスマンがいかにサバイバルするかをまとめた本です。 時代の変化についてはAIの進化やブロックチェーン…

「坂茂の建築現場」坂茂

リーマン建築家のブログを名乗る割りに建築の本が全然出てこないのもなんなので、ようやく建築関連本です。発売されてすぐ買っていたものの、ちょこっと読んだまま放置していたのですが、改めて続きを読んでみました。坂さんがデビューしてから現在まで何を…